【患者】10代前半 男性
【主訴】右肩が痛くて肩が上がらないので投球が出来ない
【既往歴】-
【現病歴】約1ヶ月前から投球時に痛みを感じていたが、2日前の練習試合でピッチャーを頼まれて15球投げた後から痛みが増悪した。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】10代前半 男性
【主訴】右肩が痛くて肩が上がらないので投球が出来ない
【既往歴】-
【現病歴】約1ヶ月前から投球時に痛みを感じていたが、2日前の練習試合でピッチャーを頼まれて15球投げた後から痛みが増悪した。
続きを読む【現症】投球動作時の後期コッキング期において右肩関節が外旋した際に三角筋中部周辺に痛みが発生する。右肩関節可動域(以下、ROM)は2ndポジションで自動外旋約-45°で痛みの為制限あり。
【施術と結果】本症例は投球動作時の右肩関節痛を訴えているが目視及び触察によって熱感や腫脹は確認出来なかったため、痛みの要因を筋緊張によるものと推察した。
先ず、痛みが出る肢位で肩関節周辺を触察したところ、腋窩後壁の小円筋と思われる周辺に強い筋緊張を確認し、約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、右肩ROMは2ndポジションで自動外旋約-30°となり、痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。効果が確認できたため更に腋窩後壁の筋緊張に対して約10分施術した結果、右肩ROMは2ndポジションで自動外旋約90°となり、痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
しかし、力を入れて投球動作をすると右肩全体に痛みが発現するとの訴えがあり、改めて右肩周辺を触察したが強い筋緊張は確認出来なかったため、痛みの要因を腰部の筋緊張と考え腰部の施術へと移行した。
腰部側面へ緩消法を約10分施術した結果、腰部側面の押圧深は約2.5㎝から約3.5cmと弛緩した結果、痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
「来週からの試合で投球が出来そうだと」と嬉しそうに笑顔で帰路につかれました。