【患者】50代後半 男性
【主訴】吊革につかまろうとすると右肩が痛い。もう1年くらいになる。
【既往歴】-
【現病歴】約1年前に誘因なく右肩関節周辺に運動痛を発症し、緩解傾向にあるが可動域制限を伴う運動痛が残存している。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】50代後半 男性
【主訴】吊革につかまろうとすると右肩が痛い。もう1年くらいになる。
【既往歴】-
【現病歴】約1年前に誘因なく右肩関節周辺に運動痛を発症し、緩解傾向にあるが可動域制限を伴う運動痛が残存している。
続きを読む【現症】右肩自動関節可動域(以下、ROM)屈曲約120°で右肩関節周辺の広範囲に運動痛あり。右肩ROM屈曲約120°で手掌を前額面にむけて把持(以下、吊革につかまる動作)をすると運動痛が増悪する。
【施術と結果】本症例は、約1年前から右肩関節の運動痛を訴えているため、痛みの要因は右肩関節周辺の筋緊張と考えて患部周辺を触察したところ、右腋窩・右胸部・右肩甲骨周辺に筋緊張が確認された。
はじめに、最も強い筋緊張が確認された右腋窩周辺の筋緊張部位に約2分施術し、筋弛緩を確認した。その結果、右手で吊革につかまる動作の運動痛は10から7(NRS改変)となった。引き続き、同部位周辺に約2分施術し筋弛緩を確認したが、症状の変化を確認できなかった。施術部位を二番目に強い筋緊張が確認された右胸部周辺の筋緊張部位に移行し、同部位に約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果、右手で吊革につかまる動作の運動痛は10から2(NRS改変)となった。十分な筋弛緩を確認したが症状が残存しているので、施術部位を三番目に強い筋緊張が確認された右肩甲骨周辺の筋緊張部位に移行し、約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果、右手で吊革につかまる動作の運動痛は10から0(NRS改変)と消失した。また、右肩ROM屈曲は約150°に改善した。
これまで吊革につかまるのが痛かったが平気になったと喜ばれていた。