【患者】30代後半 女性
【主訴】首や肩、背中がガチガチに凝っていて常に重だるく、両腕が挙がらない。
【既往歴】―
【現病歴】10年程前の産後から首・肩・背中の凝りを感じるようになり、3人の育児をしている中で徐々に状態が増悪。肩関節可動域制限があるため家事に支障あり。ご主人に強めのマッサージをしてもらわないと眠れない。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】30代後半 女性
【主訴】首や肩、背中がガチガチに凝っていて常に重だるく、両腕が挙がらない。
【既往歴】―
【現病歴】10年程前の産後から首・肩・背中の凝りを感じるようになり、3人の育児をしている中で徐々に状態が増悪。肩関節可動域制限があるため家事に支障あり。ご主人に強めのマッサージをしてもらわないと眠れない。
続きを読む【現症】頚部から肩、背部にまで及ぶ広範囲で筋緊張が強い。肩関節自動関節可動域(以下、ROM)は左右共に外転約100°で肩甲骨上角周辺に痛みが発生。
【施術と結果】本症例は、肩関節外転時に肩甲骨上角周辺に痛みを訴えており、触察にて痛みを訴える部位の腫脹及び熱感が感じられないことから、肩甲骨周辺の筋緊張による血行不良が痛みの要因と考えた。
はじめに、痛みが発生する右肩甲骨上角周辺の筋緊張部位に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右肩自動ROM外転約100°での右肩甲骨上角周辺の痛みが10から0(NRS改変)と消失し外転約120°と大きくなった。引き続き同部位周辺に緩消法を施術し表層部の筋弛緩は確認出来たが、右肩甲骨深部の鈍痛を訴えたため、右肩甲骨深部の鈍痛の要因として、右肩甲下筋の過緊張が誘発していると考えた。右腋窩の大胸筋の下面より肩甲下筋と思われる筋緊張部位に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右肩自動ROM外転約110°での痛みが10から0(NRS改変)と消失し外転約160°と大きくなった。
次に、左も右と同様の痛みと肩ROM制限があったことから、左腋窩の大胸筋の下面より肩甲下筋と思われる筋緊張部位に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、外転約160°と大きくなった。
次に、頚部から肩、背部にまで及ぶ広範囲の筋緊張の要因として、腰部筋群の過緊張が誘発していると考えられることから、腰部側面の施術に移行した。緩消法を約20分施術し筋弛緩を確認した結果、重だるさが主観で8割減と報告を受けた。
短時間での肩ROMの変化に大変驚いており、両肩とも軽くなって身体がポカポカしてきたと大変喜んで頂けた。