【患者】40代後半、女性
【主訴】右足が特に痺れて、車椅子から立ち上がりたくない。
【既往歴】交通事故前は特記事項なし
【現病歴】約7年前、乗用車助手席に乗車中、タクシーが助手席側に衝突し受傷。救急搬送には至らなかったが、全身打撲で当初より複数箇所が痛かった。受傷約半年後より両下腿に痺れ感が出現し、現在も継続している。また、体の複数箇所に強い痛みもあり、オムツと車椅子を使用している状態。交通事故の約5年後に他院にて線維筋痛症と診断された。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】40代後半、女性
【主訴】右足が特に痺れて、車椅子から立ち上がりたくない。
【既往歴】交通事故前は特記事項なし
【現病歴】約7年前、乗用車助手席に乗車中、タクシーが助手席側に衝突し受傷。救急搬送には至らなかったが、全身打撲で当初より複数箇所が痛かった。受傷約半年後より両下腿に痺れ感が出現し、現在も継続している。また、体の複数箇所に強い痛みもあり、オムツと車椅子を使用している状態。交通事故の約5年後に他院にて線維筋痛症と診断された。
続きを読む【現症】安静時、両膝から下腿遠位にかけて痺れを感じ、右のほうが強い。車椅子からの移乗などに支障がある状態。動作時との痺れの強さに変化はない。
【検査結果】両膝蓋腱・アキレス腱反射:左右差なし
【施術と結果】本症例は、膝から下腿遠位にかけて痺れが発生していると言う訴えから、筋緊張亢進による下腿血行不良と考えた。痺れの強い右下肢は、触察にて右膝窩部付近に筋緊張亢進と思われる状態を確認でき、その部分を施術開始箇所とした。(左にも同様の症状があったため、健側との比較は出来なかった)
まずは、施術者①から施術開始。開始から約1分で筋弛緩を確認できたが、痺れの変化はないとのことから、痺れの大きな要因と考えられる第4・5頚椎高位の右胸鎖乳突筋付近の筋緊張亢進による交感神経の圧迫を疑った。触察にて当該箇所の筋緊張亢進部分を確認し、施術箇所とした。
開始から約4分後、右下腿痺れ感に変化が見られた。施術前は主観で右15・左10という左右差であったが、施術後は右12・左10と差が小さくなった。変化が見られた事から、同箇所への施術を継続する事とした。
次に、施術者②によって同箇所への施術を継続。約6分で筋弛緩を確認。下腿痺れ感の左右差は、主観で右10・左10と左右差を感じなくなった。「首を触って痺れが変わるなんて思わなかった!」と驚きの報告を受けた。この後は他症状の相談もあったため、本症例への施術は時間の関係からこの時点で終了となった。
【その他】本症例は、当院にて、緩消法認定技術者の①渡邉②筆者の2名で順次施術を行った症例であり、施術者を変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は施術者②が行った。