【患者】40代前半 男性
【主訴】何か物を引き寄せたり、横に手を上げると右肩が痛い。
【既往歴】-
【現病歴】約1か月前から誘因なく右肩の運動痛を発症した。徐々に右肩関節可動域制限も出現している。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】40代前半 男性
【主訴】何か物を引き寄せたり、横に手を上げると右肩が痛い。
【既往歴】-
【現病歴】約1か月前から誘因なく右肩の運動痛を発症した。徐々に右肩関節可動域制限も出現している。
続きを読む【現症】右肩関節自動可動域(以下、ROM)外転約100°で右肩峰下から上腕外側近位1/4に運動痛あり。
【施術と結果】本症例は、約1か月前から誘因なく右肩関節の運動痛を訴えているが、患部周辺を目視および触察で確認したところ、内出血・腫脹・熱感は確認できなかった。そのため、痛みの要因は患部周辺の筋緊張と考えて触察したところ、右肩峰外側から上腕外側近位1/4周辺に筋緊張が確認された。
はじめに、最も強い運動痛を訴える右上腕外側近位1/4周辺の筋緊張部位に約2分施術し、筋弛緩を確認したが、症状に変化は見られなかった。次に、右肩峰外側の関節裂隙部周辺に3mm大のしこりのような筋緊張を確認できたため、同部位に約1分施術し筋弛緩を確認した。その結果、右肩ROM外転約100°における運動痛は10から5(NRS改変)となった。
引き続き、同部位周辺に約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果、右肩ROM外転約100°における運動痛は10から2(NRS改変)となった。しこりのような筋緊張は消失したが症状が残存しているため、右肩関節周辺の筋緊張の要因は腰部の筋緊張と考えて腰部周辺を触察したところ、第2腰椎棘突起から右に約10cmの部位に筋緊張が確認された。同部位周辺に、約5分施術し筋弛緩を確認した。その結果、右肩ROM外転約100°における運動痛は10から0(NRS改変)と消失し、右肩ROMは痛みなく外転約150°まで改善した。