【患者】マンチカン 去勢雄 12歳(猫年齢64歳) 体重5.2㎏
【主訴】22時頃から明け方の4時頃まで、30分に1回以上のペースで咳が出る。
【既往歴】―
【現病歴】咳嗽の初発症状は約1年前で気管支拡張剤の服用歴あり。その後も度々発作を発現していたが、食欲低下もなく咳嗽以外の症状は確認できない。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】マンチカン 去勢雄 12歳(猫年齢64歳) 体重5.2㎏
【主訴】22時頃から明け方の4時頃まで、30分に1回以上のペースで咳が出る。
【既往歴】―
【現病歴】咳嗽の初発症状は約1年前で気管支拡張剤の服用歴あり。その後も度々発作を発現していたが、食欲低下もなく咳嗽以外の症状は確認できない。
続きを読む【現症】夜間、空き箱の中で寝ているときに発作が発現する。いびきや寝言を録音できる睡眠アプリを使用し猫の咳嗽を録音したところ、30分に1回以上のペースで発作を発現していた。
【施術と結果】本症例は、食欲低下もなく咳嗽以外の症状は確認できないことから、要因として気管が狭小することではないかと考察した。人間の場合、第5、6胸椎右側周辺の筋緊張により気管を支配する神経が圧迫され、気管が狭小しているのではないかとの考察から、過去に咳嗽と喀痰の改善例があったため、猫の場合も同様に施術を試行することとした。
はじめに、肩甲骨内側縁を触察したところ、左側に比べ右側の筋緊張が高いことを確認した。左側臥位にて右上腕骨を後方に引きつける動作で右肩甲骨内側縁の筋緊張部位に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した。
施術の約1時間後に一度だけ発作を発現したが、それ以降の発作は発現していない。また、念のため近医動物病院を受診。レントゲン検査の結果、心臓や肺等に異常はなく様子見との診断を受けた。
【その他】緩消法で動物への効果も実感できた症例となった。