【患者】60代後半 男性
【主訴】口を開けるとき、噛む時に痛むので食事も大変
【既往歴】―
【現病歴】約3週間前から右顎関節に痛みが発生した。近医歯科医院では対応が難しいと言われ転院する。病院では手術も勧められたが、発症時よりは軽減傾向にあるので経過観察中
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代後半 男性
【主訴】口を開けるとき、噛む時に痛むので食事も大変
【既往歴】―
【現病歴】約3週間前から右顎関節に痛みが発生した。近医歯科医院では対応が難しいと言われ転院する。病院では手術も勧められたが、発症時よりは軽減傾向にあるので経過観察中
続きを読む【現症】安静時痛なし。開口は1横指で下顎角下縁周辺に痛みあり、それ以上開口すると「パキン」というクリック音が発生して開口は1.5横指になるが、クリック音と共に右額関節周辺に痛みを伴う。
【施術と結果】本症例は、右顎関節周辺の痛みを訴えているが、目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感が感じられないことから、右顎関節周辺の筋緊張が痛みの要因と考えた。
先ず、開口1横指時に痛みを訴える右下顎角周辺を触察したところ筋緊張を確認したため、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、開口時の痛みは10から9(NRS改変)と小さくなった。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約10分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
次に、右額関節周辺を触察したところ筋緊張を確認した。極力痛みが出ない範囲で開口閉口動作を繰り返してもらいながら顎関節周辺に緩消法を約3分行った結果、徐々にクリック音が軽減し開口2横指と大きくなり、痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。効果がみられた事から更に約5分施術した結果、開口3横指で痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
来院時は痛みと開口制限のため表情が暗い印象でしたが、顎関節周辺の痛みが消失し、開口が可能になった事で口を開けて笑顔で会話が出来るようになった事に気づき、私自身も大変嬉しく感じた症例です。