緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】40代前半 女性
【主訴】去年出産して子育てをしていたら、2週間くらい前から左手首が痛くなり、子供を抱っこするのがつらい。
【既往歴】－
【現病歴】約2週間前に左手関節橈側周辺に運動痛が出現。育児中でお子様を抱きかかえる際に左側を頭にすることが多く、初めての育児で緊張も有り、必要以上に力んでしまうことが多かった。通院中の整骨院で相談したところ腱鞘炎ではないかとのことだったが、できることはないと言われた。育児中は仕方がないと思いつつも、日に日に痛みが増して不安になり当院に来院。
続きを読む【現症】左手関節橈側周辺に安静時痛有り。左手関節をどの方向に動かしても痛みが増悪するが、特に左手関節橈屈動作で最も痛みが増悪する。左第一中手骨近位端から左橈骨遠位端周辺にかけては、軽く触れただけでも痛みが増悪する。
【施術と結果】本症例は、誘因無く左手関節橈側周辺の痛みが生じており、目視と触察により腫脹や熱感が確認できないことから、左手関節橈側周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、左手関節橈屈動作で最も痛みが増悪する為、左腕橈骨筋周辺の筋緊張が要因と考え触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約3分施術し筋弛緩を確認。結果、左第一中手骨近位端から左橈骨遠位端周辺にかけての圧痛は10から0（NRS改変）と消失したが、左手関節橈屈動作での左手関節橈側周辺の痛みに変化は無かった。
次に、左前腕伸筋側の近位1/3周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約3分施術し筋弛緩を確認。結果、左手関節橈屈動作での左手関節橈側周辺の痛みは10から5（NRS改変）と小さくなった。改善が見られた為、施術範囲を広げて左前腕伸筋側全体の筋緊張部位に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、左手関節橈屈動作での左手関節橈側周辺の痛みは10から1（NRS改変）と小さくなった。
「久しぶりに手首に痛みがない」と笑顔でお帰りいただいた。
