【患者】14歳、女児
【既往歴】-
【主訴】長時間ピアノの練習をして疲れて寝た次の日に、起き上がるのが辛いくらい首が痛くなった。
【現病歴】3日前に長時間にわたりピアノの練習をして疲れていた。帰宅するや否やベッドで寝てしまい、次の日の朝の起床時に、起き上がるのが辛いほどの首の痛みが発生した。近医整形外科にてレントゲンや血液検査を受けたが異常はなく、「寝違え」との診断であった。知人の紹介にて当院受診された。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】14歳、女児
【既往歴】-
【主訴】長時間ピアノの練習をして疲れて寝た次の日に、起き上がるのが辛いくらい首が痛くなった。
【現病歴】3日前に長時間にわたりピアノの練習をして疲れていた。帰宅するや否やベッドで寝てしまい、次の日の朝の起床時に、起き上がるのが辛いほどの首の痛みが発生した。近医整形外科にてレントゲンや血液検査を受けたが異常はなく、「寝違え」との診断であった。知人の紹介にて当院受診された。
続きを読む【現症】安静時も頚部僧帽筋上部線維周辺に痛みあり。頚部関節可動域(ROM)は自動で左側屈約10°で痛みが増悪するため、制限がある。
【施術と結果】本症例は、寝違えにより発生した頚部の痛みと頚部関節ROM制限であるが、目視と触察にて腫脹や熱感が確認できなかったため、頚部の筋緊張が痛みの一つの要因であると考えた。
まず、痛みを訴える僧帽筋上部線維周辺を触察し筋緊張を確認したため、緩消法にて約30秒弛緩したところ、安静時の痛みが10から8(NRS改変)となった。
痛みに変化が確認できたため、引き続き同部位を緩消法にて約2分弛緩したところ、安静時の痛みが10から0(NRS改変)、頚部左側屈約10°での痛みも10から0(NRS改変)と消失し、頚部左側屈約30°まで可能となった。
引き続き同部位に緩消法を行ったが、筋の弛緩度合いが芳しくなかったため、僧帽筋上部線維周辺の筋緊張を引き起こすと考えられる腰部側面の施術へと移行した。
腰部側面の筋緊張を確認し、緩消法にて約20分弛緩したところ、頚部左側屈約30°での痛みが10から0(NRS改変)となり、日常生活上の可動域制限は確認できなくなった。
「さっきまであんなに痛かったのに!」と驚きの表情であった。