【患者】70代前半 男性
【主訴】左手の中指と薬指が震えているので気になる。
【既往歴】ー
【現病歴】約1年前から左の3指4指の振戦が顕著になり、検査をしたところ本態性振戦と診断された。鍼やマッサージなどに通ったが特に改善は見られなかった
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】70代前半 男性
【主訴】左手の中指と薬指が震えているので気になる。
【既往歴】ー
【現病歴】約1年前から左の3指4指の振戦が顕著になり、検査をしたところ本態性振戦と診断された。鍼やマッサージなどに通ったが特に改善は見られなかった
続きを読む【現症】左手3指と4指が睡眠時以外はほぼ常に震えている。朝起床時に震えが強くなる。
【施術と結果】本症例は約1年前から発生した本態性振戦であり、筋緊張から起きる静脈の圧迫が要因であると考えた。
先ず、左鎖骨上部の胸鎖乳突筋起始部付近の筋緊張を緩消法で約1分かけて弛緩させると、本人の主観で震えは約2割ほど軽減した。改善が見られたので続けて鎖骨周辺を約5分かけて施術を行ったがそれ以上の改善は見られなかった。
施術中に下顎が震えていることに気が付いたので質問していると、言われてみれば最近震えているような気がすると伝えられた。上肢だけではなく、頭部への血行不良も同時に起きているのであれば腰部の筋緊張が関係していると判断し、残りの約15分は腰部側面への施術を行った。緩消法で押圧深約1cmほど腰部側面付近を弛緩させたところ、本人の主観で左手の震えは約5割改善した。
血行不良が原因であることが分かり、脳の異常ではなくてよかったと安心した様子だった。