長時間のスマホやPC操作での酷使による右手関節と右前腕の痛みの改善例

【施術と結果】本症例は、右手関節尺側部周辺の運動時痛を訴えており、目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感が感じられないことから、急性外傷ではなく尺側手根伸筋などの前腕伸筋群の筋緊張が痛みの要因と考えた。

　はじめに、限局した痛みを訴える右上腕骨外側上顆から遠位1／3を触察したところ、筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、右上腕骨外側上顆から遠位1／3の痛みは10から3（NRS改変）と小さくなった。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約5分施術し筋弛緩を確認した結果、右上腕骨外側上顆から遠位1／3の痛みは10から2（NRS改変）となり、右手関節尺側部周辺の痛みは10から5（NRS改変）と小さくなった。

　次に、右上肢の痛みの要因および再発抑制のためには、腰部の筋緊張を弛緩する必要があることを説明し触察したところ、第2腰椎（以下、L2）高位の右側腹部に筋緊張を確認した。L2高位の両側腹部に緩消法を約15分施術し筋弛緩を確認した結果、右上腕骨外側上顆から遠位1／3の痛みと右手関節尺側部周辺の痛みは10から1（NRS改変）と小さくなった。

　右手関節と右前腕の痛みがほぼなくなり、肩や腕も軽くなったと喜んで頂けた。