【患者】60代前半 女性
【主訴】明後日のピアノの発表会に向けて根詰めて練習していたら、肩回りから腕にかけて痛みとだるさが出てきた。
【既往歴】-
【現病歴】約3ヶ月前からピアノを習い始め、発表会に向けて練習時間を増やしたところ、約1週間前に両肩部から両上肢にかけて痛みと倦怠感が発生。ピアノ演奏にも支障を来たしており、来院日翌々日に行われる発表会に何としても出演したいとのことで来院。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代前半 女性
【主訴】明後日のピアノの発表会に向けて根詰めて練習していたら、肩回りから腕にかけて痛みとだるさが出てきた。
【既往歴】-
【現病歴】約3ヶ月前からピアノを習い始め、発表会に向けて練習時間を増やしたところ、約1週間前に両肩部から両上肢にかけて痛みと倦怠感が発生。ピアノ演奏にも支障を来たしており、来院日翌々日に行われる発表会に何としても出演したいとのことで来院。
続きを読む【施術と結果】本症例は、ピアノの練習過多により両肩部から両上肢にかけての痛みと倦怠感が発生していることから、両肩部から両上肢周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、より症状の強い右上肢の症状を改善する為、右上肢への血行不良の要因となり得る右鎖骨上縁周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認。結果、右手部掌握運動の筋力低下は主観により約1割改善したと報告を受けた。
筋弛緩の割合に対して症状の改善があまり見られなかった為、次に右大胸筋周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認。結果、右手部掌握運動による筋力低下は主観により変化無しと報告を受けた。
改善が見られなかった為、次に右腋窩周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約3分施術し筋弛緩を確認。結果、右手部掌握運動の筋力低下は主観により約7割改善したと報告を受けた。
続いて左鎖骨から左腋窩周辺にも同様の流れで緩消法を合計約5分施術し筋弛緩を確認。結果、左手部掌握運動の筋力低下は主観により約7割改善したと報告を受けた。
両肩部から両鎖骨周辺の筋緊張の要因は腰部の筋緊張と考え、先ず両肩部の最も痛みと倦怠感を感じる部位から真下の第12肋骨下縁を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、両肩部の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなり、倦怠感は約5割減少したと報告を受けた。改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、両肩部の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、倦怠感は約7割改善したと報告を受けた。
最後に両上肢への血流を更に改善するため、第10肋軟骨下縁周辺の筋緊張部位に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、両手部掌握運動の筋力低下は主観により約9割改善したと報告を受けた。
両手部に力が入ることを確認し、「これで発表会に出られる」と安心した様子でお帰りいただいた。