【患者】40代前半 男性
【主訴】右手を上げると肩が痛い。
【既往歴】-
【現病歴】約1年前より左肩関節が動かし辛く、左烏口突起より遠位約8cm付近に痛み有り。
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【現症】安静時に痛みはなく、左肩関節可動域(以下、ROM)は自動で外転約90°・前方挙上120°と可動域制限が見受けられ、この時左上腕骨大結節稜付近に痛みが発生。
【施術内容・結果】本症例は、慢性的に左肩関節外転時に左肩ROM制限が見受けられ、左上腕骨大結節稜付近に痛みを訴えていることから、左大胸筋・左広背筋・左小円筋等の筋緊張が右肩ROM制限と痛みの要因と考えた。
はじめに触察すると、左肩甲骨外縁周辺部及び左大胸筋停止部周辺に筋緊張を確認。まず筋緊張が大きい左肩甲骨外縁周辺に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、外転動作による左上腕骨大結節稜付近の痛みが10から8(NRS改変)に小さくなった為、引続き同部位を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、左上腕骨大結節稜付近の痛みが10から5(NRS改変)に小さくなり、左肩ROMは自動で外転は約120°と大きくなった。
しかし前方挙上に変化が見られなかった為、触察にて確認していた左大胸筋停止部周辺に施術部位を移し緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、左上腕骨大結節稜付近の痛みが10から3(NRS改変)に小さくなり、左肩ROMは自動で前方挙動約120°と大きくなった。痛みが減少し、右肩ROMも大きくなっている事から、引続き同部位を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、左上腕骨大結節稜付近の痛みが10から1(NRS改変)と小さくなり、左肩ROMは自動で前方挙動約160°と大きくなった。
左腕がほぼ痛み無く上げられる事に驚き、これで腕を使う作業が楽に行えると喜んでいた。