【患者】40代後半 男性
【主訴】 仕事で重いものを運んだり、押したりしていたら両肩が痛くなった。何もしてなくても痛い。
【既往歴】-
【現病歴】約15年前から慢性的な肩凝りが発生し、運送会社で勤務し始めてから肩凝りが増悪する。セルフケアをしていたが約1年前から頚部痛も出現。
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【現症】頚部屈曲時に両後頚部から両肩上部にかけて痛みが出現。頚部、肩関節の可動域制限は確認できないが、両肩上部に安静時痛あり。
【施術と結果】本症例は、頚部屈曲時に両後頚部から両肩上部にかけての痛みを訴えており、触察により同部位周辺の熱感や腫脹が確認できないことから、痛みの要因は両後頚部から両肩上部にかけての筋緊張による血行不良と考えた。
まず、両後頚部周辺の最も痛みを感じる部位を指さしていただき、触察により筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約1分ずつ施術し、筋弛緩を確認した。その結果、両後頚部周辺の痛みが10から2(NRS改変)と小さくなった。
次に、両肩上部周辺の最も痛みを感じる部位を指さしていただき、同部位周辺に緩消法を約2分ずつ施術し、筋弛緩を確認した。その結果、両肩上部の痛みが10から5(NRS改変)と小さくなった。症状に変化が確認できた為、同部位周辺に緩消法を約5分行い、筋弛緩を確認した。その結果、両肩上部の痛みが10から4(NRS改変)と小さくなった。大きな変化が確認できない為、両肩上部周辺の筋緊張は腰部の筋緊張により誘発していると考え、腰部の施術へ移行した。
触察にて、腰部の筋緊張を確認し、第二腰椎高位腰部正中から外方へ約7cm周辺の筋に緩消法を約5分行い、筋弛緩を確認した。
その結果、両後頚部から両肩上部にかけての痛みが10から0(NRS改変)と消失した。
腰部の筋緊張が両後頚部から両肩上部にかけての筋緊張の要因であることを説明し、残りの時間は再発抑制のため腰部の筋弛緩を行い、施術を終了した。
「肩と首の痛みがなくなって、すごい体が軽くなった。」と喜んだ様子だった。