【患者】50代前半 女性
【主訴】昨日から右の腰からお尻にかけて動くと痛みが出て、家事もままならない。
【既往歴】頚椎椎間板ヘルニア、右手首腱鞘炎
【現病歴】昨日より腰部右側から右臀部にかけて運動痛が発現。以前から慢性的に腰痛が有り、不眠による睡眠不足の時には痛みが上半身にも及び、片頭痛を伴うことも有る。
続きを読む
【現症】腰部右側から右臀部にかけて運動痛有り。特に胸腰部左側屈動作で強い痛みが発生し、胸腰部関節可動域(以下、ROM)は自動で左側屈約20°で腰部右側から右臀部にかけての痛みが増悪する。腰部全体に軽度の安静時痛有り。
【施術と結果】本症例は、誘因無く腰部右側から右臀部にかけて痛みが生じており、慢性的に腰痛が有ることから、腰部右側から右臀部周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、腰部を触察したところ腰部全体に強い筋緊張を確認し、施術前の押圧深は約1cmであった。腰部の筋緊張を弛緩させる為、第3腰椎高位の腰部側面から緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認。結果、腰部の押圧深は約1.5cmと大きくなり、胸腰部左側屈動作で生じる腰部右側から右臀部にかけての痛みは10から7(NRS改変)と小さくなり、胸腰部ROMは自動で左側屈約30°と大きくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認。結果、腰部の押圧深は約2cmと大きくなり、胸腰部左側屈動作で生じる腰部右側から右臀部にかけての痛みは10から5(NRS改変)と小さくなり、胸腰部ROMは自動で左側屈約50°と大きくなり、日常生活上の可動域制限は確認できなくなった。
この時点で胸腰部左側屈動作で生じる痛みが右臀部周辺に限られたことから、痛みを感じる部位の直上の右腸骨稜周辺を触察したところ筋緊張を確認した為、緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認。結果、胸腰部左側屈動作で生じる腰部右側から右臀部にかけての痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。
問題なく家事ができるぐらい痛みが軽くなったと笑顔でお帰りいただいた。