【患者】60代後半 女性
【主訴】 両足の踵が痛い
【既往歴】 右鼠経ヘルニア術後
【現病歴】 6年前から両足踵に痛みが出るようになった。起立動作時や歩行時に痛み近医整形外科にて踵に骨棘があると診断を受けた。
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【現症】朝、起床後に足を着いたときに特に痛みが強くなり、日常生活では起立動作時や歩行時に痛み、かばうような歩き方になってしまう。足底筋の踵骨付着部が痛み。痛みは右足が強い。
【施術と結果】本症例は、6年続く両足踵の痛みを訴えており、目視、触察にて熱感や腫脹が確認できなかったことから、痛みの要因は足底筋群の筋緊張と考えた。
先ず、痛みの強い右足底筋群を触察すると、長母趾屈筋の第一中足骨遠位、及び足底筋群の踵骨付着部に筋緊張を確認した。長母趾屈筋の筋緊張部位に約1分、緩消法を施し筋弛緩を確認した結果、歩行時の痛みは10から8(NRS改変)となった為、更に施術範囲を広げ足底の長母趾屈筋全体を弛緩させると痛みを感じる範囲が縮小したと報告を受けた。全体の痛みは10から5(NRS改変)となった。
次に、第3趾から踵骨に向かって、足底筋群に対し緩消法を施し、筋弛緩を確認した結果、歩行時の痛みは10から0と消失した。左足に移り、触察すると、痛みは踵骨遠位小趾側に発生しており、小趾外転筋、及び足底筋群に筋緊張を確認した。緩消法を約2分施し、筋弛緩を確認した結果、痛みは10から2(NRS改変)となった。次いで、筋緊張のある足底筋群に施術し筋弛緩を確認した結果、左足底の痛みも消失した。
6年間の痛みから解放されたと喜んでおられました。