【患者】30代前半 女性
【主訴】鍋を食器棚の上段に片づけようとしたときに腰をグキッと痛めた。
【既往歴】―
【現病歴】約1週間前、鍋を持ち上げる動作でぎっくり腰のような症状を初めて発症した。
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【現症】胸腰部関節可動域(以下、ROM)は自動にて屈曲約20°で第2腰椎(以下、L2)棘突起より右外方約4cmの脊柱起立筋周辺に痛みが出現。
【施術と結果】本症例は、L2棘突起より右外方約4cmの脊柱起立筋周辺に痛みが出現しており、目視及び触察にて痛みを訴える部位の腫脹及び熱感が感じられないことから、その要因として同部位周辺の筋緊張によるものと考えた。
はじめに、L2棘突起より右外方約4cmの脊柱起立筋周辺の痛みを訴える部位を触察し、筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、屈曲約20°での痛みは10から0(NRS改変)と消失し、屈曲約45°と大きくなり、日常生活上の胸腰部ROM制限は確認出来なくなった。また、屈曲約45°での痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。日常生活上の胸腰部ROM制限は確認出来なくなったが、腰部全体の筋緊張が残存している為、再発抑制を目的として、腰部側面に緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認した。結果、屈曲約45°での痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
毎日行わなければならない家事に影響を及ぼしていたため不安に感じていたが、痛みとROM制限も確認出来なくなったことから、安堵の表情を浮かべていた。