胸腰部右側屈動作で出現する左臀部痛の改善例

【現症】安静時痛は無く、胸腰部右側屈動作で左臀部に痛みが生じる。胸腰部に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、誘因無く歩行時に左臀部と左股関節に痛みが生じており、症状が長期に亘り継続していることから、左臀部と左股関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
　 左股関節の痛みは約15分以上の歩行で生じるとのことから、主訴である胸腰部右側屈動作で生じる左臀部の痛みに絞って施術を開始した。先ず、胸腰部右側屈動作で最も痛みを感じる部位を示指で示してもらったところ、左大殿筋中央周辺の表層を示し同部位に圧痛を訴えた為、その位置から直上の左腸骨稜周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、胸腰部右側屈動作で生じる左臀部の痛みは10から5（NRS改変）と小さくなった。
　 主観により胸腰部右側屈動作で最も痛みを感じる部位が深層部に移行したとのことで、痛みの要因は腰部の深層部の筋緊張と考え腰部を触察したところ腰部全体に筋緊張を確認した為、腰部側面から緩消法を約20分施術し筋弛緩を確認した結果、胸腰部右側屈動作で生じる左臀部の痛みは10から1（NRS改変）と小さくなり、主観により胸腰部左右側屈動作がスムーズに行えるようになったと報告を受けた。
　 足取りも軽くなった気がすると笑顔でお帰りいただいた。