【患者】70代前半 女性
【主訴】8年位前に左膝が痛くなり、その後痛みは無くなっていたが先月また痛みが出て、それ以来左膝を曲げると痛い。
【既往歴】右眼網膜剥離術後
【現病歴】約8年前に誘因無く左膝関節に痛みが生じ、近医整形外科を受診し左変形性膝関節症と診断され、関節穿刺を3回受け痛みが無くなっていたが、約1ヶ月前に左膝関節の痛みが再発し、近医整形外科で再度関節穿刺を2回受けるも痛みに変化無く、家族の紹介で当院に来院。
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【現症】左膝関節に安静時痛無し。階段昇降や左膝関節屈曲動作で左膝関節に痛みが生じる。左膝関節可動域(以下、ROM)は自動で屈曲約100°で痛みが生じ、ROM制限を確認。
【施術と結果】本症例は、誘因無く左膝関節に痛みが生じており、目視と触察により腫脹や熱感が確認できないことから、左膝関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、左膝屈曲動作で最も痛みを感じる部位を示指で示してもらったところ、左膝蓋骨外側上端から約3cm近位を示した為、直上の左上前腸骨棘周辺を触察して筋緊張を確認し、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、左膝関節屈曲動作で生じる痛みは10から5(NRS改変)と小さくなり、左膝ROMは自動屈曲約120°と大きくなった。
再度左膝屈曲動作で最も痛みを感じる部位を示指で示してもらったところ、左膝蓋骨内側上端から約2cm近位を示した為、触察により同部位周辺の筋緊張を確認し、緩消法を約3分施術し筋弛緩を確認した結果、左膝関節屈曲動作で生じる痛みは10から3(NRS改変)と小さくなり、左膝ROMは自動屈曲約130°と大きくなり、日常生活上のROM制限は確認できなくなった。
家族に紹介されて半信半疑だったが膝が曲げられるようになって嬉しいと笑顔でお帰りいただいた。