【患者】50代後半 男性
【主訴】首と肩甲骨周り(特に左)が痛い。
【既往歴】ー
【現病歴】
20年以上頸部、肩部には慢性的な痛みがあり、時々ギックリ腰になる。痛みの強いときには整体などの手技療法を受けている。
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【現症】
頸部関節可動域(以下、ROM)は、自動、右回旋約60°、左回旋約45°。左回旋時に左肩甲骨内側周辺に凝り感が発生する。
【施術と結果】
本症例は、頸部左回旋時に可動域制限を伴う頚部左側から背部左側にかけての痛みを訴えており、目視、触察により熱感、腫脹は確認できなかったことから、痛みの要因は、筋緊張による血行不良と推測した。
先ず、慢性痛があり、時折ぎっくり腰も発生しているとのことから、胸腰部にも筋緊張が発生していることも推測した。第10胸椎(以下、T10)から第1腰椎(以下、L1)高位周辺を触察し、T10棘突起より左側約2cmの箇所に筋緊張を確認した。同箇所に約30秒施術を行い、筋弛緩を確認した結果、頸部ROM自動、左回旋60°となり、左肩甲骨内側の凝り感もご本人主観で5割減と報告を受け、この結果にご本人がとても驚かれていた。
次に、腰部側面の筋緊張がT10周辺の筋緊張を誘発していると推測できるため、腰部側面の施術に移行した。触察にて、左腰部側面の体表より正中方向に押圧深約1cmの筋に筋緊張を確認。約10分施術し、押圧深約4cmとなった結果、頸肩部の痛みは10から0になり、体全体もとても軽く感じられると笑顔で仰られました。
残りの時間に余裕があった為、約10分施術を行い、腰部側面からの押圧深約6cmになった状態でお帰りになられました。