咀嚼時に発生する顎関節の痛みの改善例

【現症】来院時は頚部痛の方が強かった。口の開閉動作に制限は無いが、咬合時に左顎関節周辺に痛みを感じる。同時に慢性的に頚部全体の筋肉痛を感じている。
【治療と結果】本症例は、10年以上前から固い食品の咀嚼時に左顎関節周辺に痛みを訴えていることから、左咀嚼筋の筋緊張が要因と考えた。同時に頚部全体の慢性的な筋肉痛が発生していたことから、頚部の筋緊張も関連しているとも考えた。
　 主訴が頚部痛だったため、始めに緩消法で頚部全体の筋緊張を弛緩させていき、頚部の疼痛を改善させていった。その最中に触察にて下顎角周辺に筋硬結を確認したため緩消法にて弛緩させたところ、咬合時の頚部及び左顎関節の痛みは10から3（NRS改変）と軽減した。触察から弛緩までの時間は約5分だった。
　 好きな食べ物が食べられずに辛かったが、食べられるようになって嬉しいと仰って頂いた。