【患者】70代前半 男性
【主訴】首を左右に回せない、夜寝がえりの度に痛くて目が覚めてしまう。
【既往歴】ー
【現病歴】4日前に灯油タンクを高所に上げる作業をした際に頚部左側に違和感があった。翌朝、起床時に頚部左側に痛みが発生した。
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【現症】頚部関節可動域(以下、ROM)自動右回旋約20°、左回旋約10°で痛みの為制限あり。
【施術と結果】本症例は3日前からの頚部痛を訴えているが、発症機転が外傷性ではない事と目視、触察により腫脹や熱感がない事から痛みの要因を頚部の筋緊張による血行不良と推察し触察すると、頚部左側面の第6頚椎高位周辺に筋緊張確認した。
同部位に約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部ROMは自動右回旋約45°、自動左回旋約30°と大きくなり、痛みは10から7(NRS改変)と小さくなった。効果があったためさらに約1分施術した結果、頚部ROMは自動右回旋約60°、自動左回旋約60°と大きくなり、痛みは10から0(NRS改変)と小さくなった。
頚部の筋緊張は腰部の筋緊張が要因だと説明し、残りの時間は再発防止のために腰部の施術を行う事とした。腰部全体の筋緊張は腰部側面の筋緊張が要因であることから先ず触察にて腰部側面の筋緊張を確認したところ、押圧深は左右とも約2.0cmであった。約30分施術した結果、押圧深は左右とも約4.0cmと筋弛緩を確認した。
「全然痛くない。いや~これで寝られそうですよ」と頚部を回旋させながら嬉しいご報告を受けた。