【患者】60代前半、女性
【既往歴】-
【主訴】10年以上前から右膝が痛い。3日前から痛みが悪化し、何をしてもずっと痛い。
【現病歴】10年以上前、保育士の仕事中に子供と遊んでいて右膝が痛くなった。翌日には痛みは治まっていたが、それ以来、長時間散歩で歩いたり、疲れたりすると痛みが発生するようになった。約1年前からは痛みが常態化しており、約3日前から特に誘因なく悪化。何をしていても痛みがあり、歩行時に跛行を呈している。
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【現症】安静時痛あり。膝関節自動屈曲約45°と可動域制限も確認できる。痛みのために跛行を呈している。
【施術と結果】本症例は約3日前から右膝の痛みが悪化しているが、目視及び触察にて腫脹や熱感が確認できなかったことから、右膝関節周辺の筋緊張が痛みの一つの要因であると考えた。
まず、痛みを訴える膝蓋骨外側縁周辺を触察し、筋緊張を確認。緩消法にて約20秒弛緩したところ、痛みが10から0(NRS改変)と消失し、膝関節屈曲時の可動域制限は確認できなくなった。痛みは消失したが、膝蓋骨外側縁周辺の筋緊張は腰部側面の筋緊張により誘発されると考えられたため、再発防止のためにも腰部側面の筋緊張を弛緩していくこととした。腰部側面を触察し筋緊張を確認。押圧深約0.5cmであった。緩消法にて約30分弛緩したところ、押圧深約4cmとなった。
「正座ができるようになっていて驚いた。床に座ると立ち上がるのに時間がかかっていたのが、楽に立てるようになってさらに驚いた。」と喜びの声をいただいた。