【患者】50代前半 男性
【主訴】半年くらい前から居合の動作中に右肘が痛くなり、1週間くらい前から悪化して何もしていなくても右肘が重だるい。
【既往歴】-
【現病歴】約半年前に居合の動作中に右肘関節に痛みが生じ、近医整形外科を受診しレントゲン検査を受けたところ骨に異常は無く、右上腕骨外側上顆炎と診断された。その後も居合動作で生じる右肘関節の痛みは継続し、約1週間前に悪化して安静時にも右肘関節に倦怠感が生じ、不安になり当院に来院。
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【現症】右手関節伸展動作で右肘関節外側周辺に痛みが生じる。安静時にも右肘関節に倦怠感有り。右手関節と右肘関節に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、右手関節伸展動作で右肘関節外側周辺に痛みを訴えていること、目視と触察により右肘関節周辺に腫脹や熱感が確認できないことから、右肘関節外側周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、右手関節伸展動作で最も痛みが生じる部位を指一本で示してもらったところ、右上腕骨外側上顆周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右手関節伸展動作での右肘関節外側周辺の痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右手関節伸展動作での右肘関節外側周辺の痛みは10から6(NRS改変)と小さくなった。
次に、右上腕骨外側上顆を起始とする右前腕伸筋群を弛緩する為、右前腕伸筋側を触察したところ右前腕伸筋群近位約1/4周辺に筋緊張を確認し、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、右手関節伸展動作での右肘関節外側周辺の痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。主観により安静時の右肘関節周辺の倦怠感が消失した為、ご本人の希望により別部位の施術に移行した。
「肘の痛みがなくなればまた居合の練習ができる」と笑顔でお話しいただいた。