半年前のカヤックで発生した右肘痛が5分以内に改善した例

【現症】安静時痛あり。肘関節屈曲動作にて痛みが増悪する。日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、普段行っていない動作を長時間行った後に右肘部の痛みが発生している。目視と触察にて患部に腫脹や熱感がないことと、発生より約6か月が経過していることから、パドルを回すという慣れない動作を長時間行ったことで肘部の筋が過緊張となったことが痛みのひとつの要因であると考えた。
　 痛みを訴える右肘関節内側上顆周辺を触察したところ、筋の収縮に制限があり、筋の癒着であると考えた。癒着と考えられる部位を緩消法にて約1分弛緩したところ、痛みが10から5(NRS改変)となった。痛みに変化が確認できたため、引き続き同部位を緩消法にて約30秒弛緩したところ、痛みが10から3(NRS改変)となった。
　 引き続き同部位に緩消法を行ったが、筋弛緩の度合いが芳しくなかったため、右肘関節内側上顆周辺の筋緊張を引き起こすと考えられる腰部側面に施術を移った。触察にて筋緊張を確認したところ、押圧深約2cmであった。腰部側面の筋緊張部位を緩消法にて約3分弛緩したところ、押圧深約3cmとなり、痛みが10から0(NRS改変)となった。
　 ご本人の都合で短時間の施術であったが、「何をしても良くならなかったのが嘘のようだ。」と驚きと喜びの声をいただいた。