腰椎圧迫骨折後に残存・継続する、寝起き動作時の腰痛が改善した一例

【現症】診察室のベッドにて寝起きの動作をしてもらうと、仰臥位になる時（以下、仰臥位動作時）・起きる時ともに腰部右側に痛みあり。仰臥位動作時のほうが痛みが強く、仰臥位になるまでの時間は約10秒要した。
【検査所見】特記事項なし
【治療と結果】本症例の腰部右側の痛みは、骨癒合後に継続しているものであるため、外傷に伴う筋拘縮が関与していると考えた。
　 痛みは第2～4腰椎高位、正中から右側約4～12ｃｍの範囲にあり。施術前、腰部側面の小指押圧深は左右とも約1.0cm。腰部右側の痛みは、腰部側面の筋緊張も関与していると考え、その旨ご本人に説明。まずは、痛みを感じている腰部右側に緩消法を実施。約2分後、仰臥位動作時の痛みは10から7～8（NRS改変）と小さくなった。効果があったため継続して同部に実施。約5分後、仰臥位動作時の痛みは10から4～5（NRS改変）と小さくなった。
　 その後、同部に施術するも痛みに変化がなかったため、腰部側面に施術箇所を移行。約10分後、仰臥位動作時の痛みは10から2～3（NRS改変）と小さくなった。効果があったため同部に継続実施。約10分後、仰臥位動作時の痛みは10から0と消失。腰部側面の小指押圧深は左右とも約3.5cmに改善していた。仰臥位になるまでの時間は約4秒に短縮し「あら、ラク！」と喜んで頂けた。