【患者】60代前半、女性
【主訴】1年中、ずーと手が冷たくて、冬は特に冷たい
【既往歴】肩こり(50年前来)、突発性難聴(約1年半前)
【現病歴】中学生の頃より約50年間、手の冷えを感じている。
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【現症】左右の手に冷えを感じる、非接触体温計でLoと表示され計測不能
【施術と結果】
本症例は50年来の両側の手の冷えを訴えているが、左右の肩こりも同時期から発症していることから鎖骨下動脈の圧迫による血行不良が要因と考え左右鎖骨上窩を触察したところ、左右鎖骨下動脈と思われる拍動周辺に筋緊張を確認した。
同部位の動脈拍動部周辺の筋緊張に対し筋弛緩が確認できるまで緩消法にて約2分ずつ施術した結果、本人主観で両前腕部に「血液が流れた感じがした」と報告を受け、冷えは主観で1割減少した。次に橈骨動脈、尺骨動脈の圧迫が要因と考え両前腕部を触察したところ肘関節から前腕中央部にかけて強い筋緊張を確認した。肘関節前面から下方約3㎝の周辺にある橈骨動脈、尺骨動脈と思われる拍動を触知出来る部位に約3分ずつ施術した結果、触察による冷えに変化は無かったが、本人主観で「腕の芯が暖かい感じがする」と報告を受けた。約10分後に再度、確認をすると左右の手全体が触察により暖かく感じ、冷えは消失し非接触体温計では36.2°を示した。
「お風呂上りみたい!長年の冷えがこんな短時間で治るなんて、すごい」とお喜びの報告を受けた。