指定難病の診断がついた方の、筋力低下改善例

【現症】椅坐位からの立ち上がり動作で両下肢・腰部・両上肢の脱力から補助なしの立ち上がり動作は、現在不可能。机等、肘を付け腕力を使えば立ち上がる事は出来るが、１度目では困難で体重移動を２、３度繰返しながらの立ち上がり動作となる。
【施術と結果】本症例は、sIBMと付いた診断名に囚われず腰部の筋緊張からの神経伝達不良による脱力の可能性を考えた。
　 まずは、全身の筋緊張の要因となりうる腰部の筋弛緩を検討する為、触察にて腰部側面の筋緊張を確認、施術開始部位とした。開始前押圧深は、約１．５ｃｍだった。開始から約１５分、押圧深約２．０ｃｍ。テーブルに右肘をついての補助有での立ち上がり動作での脱力感が主観で１０から９と報告を受けた。
　 脱力感の減少があった事から、腰部側面への施術継続する事とした。続けて、約２０分の施術で押圧深は約２．５ｃｍと増加し、脱力感は主観で１０から７と報告を受け、立ち上がり時に体重移動を２、３度繰返し行っていた動作が一度で立ち上がれた。この時点で施術時間は終了となった。
【その他】難病指定があったとしても、筋緊張が確認出来るのであれば、緩消法を行ってみる価値はあるという事が認められた症例となったと考える。