【患者】50代後半 男性
【主訴】1週間前に寝違えた首がまだ痛い。
【既往歴】-
【現病歴】約1週間前、寝違えにより起床時に頚部右側に痛みが生じた。以来安静時にも頚部右側の痛みが継続している。
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【現症】頚部右側に安静時痛有り。頚部関節可動域(以下、ROM)は自動で、右側屈約25°、左側屈約30°で共に頚部右側の痛みが増悪し、ROM制限を確認。
【施術と結果】本症例は、頚部右側に痛みを訴えており、目視と触察により頚部右側に腫脹や熱感が確認できず、頚部右側屈・左側屈共に痛みが増悪し筋の収縮に制限が有ることから、筋緊張と筋の癒着が要因と考えた。
先ず、頚部左側屈動作で最も痛みを感じる部位を指一本で示してもらったところ、右胸鎖乳突筋中央周辺を示した為、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部左側屈動作での頚部右側の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、頚部ROMは自動で左側屈約50°とROM制限は確認できなくなった。
次に、頚部右側屈動作で最も痛みを感じる部位を指一本で示してもらったところ、右胸鎖乳突筋停止部周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部右側屈動作での頚部右側の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなり、頚部ROMは自動で右側屈約40°と大きくなった。続けて、頚部右側屈動作で最も痛みを感じる部位を指一本で示してもらったところ、右胸鎖乳突筋起始部である右鎖骨の胸骨端周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部右側屈動作での頚部右側の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、頚部ROMは自動で右側屈約50°とROM制限は確認できなくなった。
寝違え以降約1週間続いた頚部右側の痛みが短時間で消失したことに喜びと共に驚きの声を頂いた。