【患者】60代後半 女性
【主訴】右眼の視界が歪んでいる。
【既往歴】乳がん術後
【現病歴】約3ヶ月前に右眼の視力が急激に低下した為、近医眼科にて検査を受けたところ右眼の視界に歪みが有り、加齢黄斑変性と診断され、硝子体内注射を一度受けた。今後も注射を受け続けなければならないと言われ不安になり、加齢黄斑変性について調べていたところ血行不良が原因で有るとの記述を多数発見し、緩消法での視力低下改善の症例を見つけて来院。
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【現症】患側の右眼のみで文字を見て頂いたところ、主観により上半分は濃く見えるが下半分が薄く見え、右眼の視界全体に歪みが有るとのこと。
【施術と結果】本症例は、右眼にのみ視界の歪み等の症状が現れている為、頚部右側周辺の筋緊張による血行不良が要因と考えた。
先ず、目視と触察により頚部左側に比べて頚部右側に膨隆と強い筋緊張を確認した為、特に緊張の強い右胸鎖乳突筋の停止部から約1/3遠位周辺にかけて緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、主観により右眼のみで文字を見た際に施術前より下半分が約5割濃く見えるが、視界の歪みには変化が無いと報告を受けた。文字の見え方に改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、主観により右眼のみで文字を見た際に施術前より下半分が約9割濃く見え上半分とほぼ同等に見えるようになったが、視界の歪みには変化が無いと報告を受けた。
視界の歪みに変化が無かった為、頚部右側の筋緊張の要因と考えられる右季肋部周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、主観により右眼の視界の歪みが約3割改善したと報告を受けた。右眼の視界異常が血行不良によるものである可能性が高いとご理解いただけた為、残りの時間は再発防止と完治を目指して腰部側面の施術を行い終了した。
施術終了後にスマートフォンを見た際には、「良く見えるようになっている」と驚いた様子だった。