【患者】40代後半 女性
【主訴】約3か月前から、仕事が終わると首が痛くて重だるさがある。肩は常に凝っている。
【既往歴】メニエール病(約2年前)
【現病歴】約3か月前に新たなアルバイトを始め、概ね仕事終わりの夕方になると頚部痛と頭重感が増悪する。また慢性的に肩こりの症状あり。
続きを読む
【現症】頚部左側屈時及び頚部右回旋時に頚部右側に痛みが発生。日常生活上の頚部可動域制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は、目視及び触察にて、痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感が感じられないことから、頚部全体の筋緊張による血行不良が、頚部痛及び頭重感の要因と考えた。
はじめに、頚部左側屈時に右胸鎖乳突筋近位1/2付近に限局した痛みを訴えたため触察したところ、筋緊張を確認したため、緩消法を約1分施術し、筋弛緩を確認した。結果、頚部左側屈時の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。痛みの変化があったことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約1分施術し、筋弛緩を確認した。結果、痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。
次に、頚部右回旋時に、右胸鎖乳突筋遠位1/4付近に限局した痛みを訴えたため触察したところ、筋硬結の様なしこりを確認したため、緩消法を約1分施術し、筋硬結の様なしこりの減少を確認した。結果、頚部右回旋時の痛みは10から6(NRS改変)と小さくなった。痛みの変化があったことから、さらに同部位周辺に約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、筋硬結の様なしこりは触察しても感じられず消失したと考えられ、痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
次に、頚部全体の筋緊張の要因として、腰部の筋緊張が考えられることを説明し、再発防止のため腰部両側面の頭側に施術を移行した。
腰部両側面の筋緊張を確認し、緩消法を約20分行い、筋弛緩を確認した結果、主観により頚部及び肩全体が軽くなり、頭がスッキリしたとの報告を受けた。