【患者】70代後半 女性
【主訴】1ヶ月程前から歩いていたら急に右足が痛くなって、じっとしていても痛いし、歩くのが辛い。
【既往歴】左右膝関節人工骨頭置換術後
【現病歴】過去に膝関節痛があり、手術歴はあるが、腰痛や右大腿部痛はなかった。1ヶ月程前に歩行中、突発的に右大腿部外側に痛みが発現した。近医整形外科を受診し検査の結果、脊柱管狭窄症と診断され、手術をしても痛みが無くなる保証は出来ないと投薬加療を続けている。薬は鎮痛薬、精神薬、胃腸薬など数種類服用している。痛みに加え嘔吐感などの体調不良もあり、知人の紹介で来院された。
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【現症】痛みは右大腿部外側にあり、特に歩行痛が顕著で安静時痛も認められる。安静時痛は騎座位で認められた。初見時に於いては嘔吐感や食欲不振などの体調不良も訴えていた。
【施術と結果】本症例は施術2日間の症例報告となる。本症例は右大腿部痛を訴えており、近医整形外科も受診され通院中であった為、痛みの要因としては筋緊張による血行不良によるものと考えた。
実際に右大腿部は触察により熱感、腫脹は確認できなかった。右大腿部外側痛の要因として右腰部の筋緊張と考察し、触察により筋緊張を確認した。右腰部側面の第3〜第4腰椎(以下、L3〜L4)高位に正中に向かって緩消法を約2分行い筋弛緩を確認した。その結果、右大腿部外側の安静時痛は10から8(NRS改変)となった。初見日はこの時点で元々嘔吐感等の体調不良を訴えていた為、施術続行が不可となり終了した。2日後に再来院し、その後、ご本人の判断で薬の服用を止めても右大腿部外側の安静時痛は発現しなくなり、嘔吐感も減少し、食欲も回復してきたとの報告を受けた。この日は初見日と同様に、右腰部側面L3〜L4高位を正中に向かって緩消法を約25分行い筋弛緩を確認した。その結果、右大腿部外側の歩行痛は10から0(NRS改変)と消失した。
手術も出来ない、薬を飲んでも良くならなかった痛みがこんなに早く良くなって夢のようです、と感謝の言葉をいただきました。