安静時痛に苦しむ右肘関節痛の改善効果

【現症】目視にて組織損傷は確認できず、安静時痛がある。自動運動にて、肘関節屈曲、伸展では痛みに変化がなく、手関節も屈曲、伸展、回内、回外でも痛みは変化がない。日常生活でも右手関節、右肘関節を動かしたり、右上肢に力を入れたりした際などでの痛みの増強はなく、安静時と同じ痛みが絶えず右肘関節周辺に出現しているとの事。
【施術と結果】本症例は右肘関節周辺の痛みを訴えているが、関節運動での痛みの増強がない事から痛みの要因を右頸部、右肩関節周辺の筋緊張による右肘関節周辺の血行不良と考え、触察にて前頸部右側鎖骨中央部周辺の筋に筋緊張を確認し、緩消法を約２分行い筋弛緩を確認した。
　 その結果、右肘関節周辺の安静時痛が１０から７（NRS改変）に小さくなった。再び同部位に約３分緩消法を行い筋弛緩を確認した。その結果、右肘関節周辺の安静時痛が１０から４（NRS改変）に小さくなった。次に前頸部の筋緊張の要因が腰部の筋緊張にあると考え、触察にて腰部右側第2腰椎高位腰部正中から約10ｃｍ周辺の筋に筋緊張を確認し、同部位周辺の筋に緩消法を約10分行い筋弛緩を確認した。その結果、右肘関節周辺の安静時痛が１０から０（NRS改変）と消失した。
　 その後は肩凝りの施術を希望されたため、右肘関節周辺の安静時痛への施術は終了した。慢性痛には腰部の筋弛緩が大切だと実感し理解して頂き施術を終了した。