車椅子や歩行器動作により複数指に生じた弾発指の改善例

【現症】両手指の屈曲・伸展動作をしてもらうと、最大屈曲からの伸展動作時に、両母指・左中指の中手指節関節（以下、MP関節）掌側のA1腱鞘領域に、弾発現象（以下、snapping）を認めた。特に、右母指にsnappingが強かった。3指とも、snapping時に痛みを伴った。
【検査所見】両手指に神経学的異常なし
【施術と結果】まず、一番snappingが強い右母指から施術開始。施術者①が、A1腱鞘領域に緩消法を実施。約3分後、snappingの程度は主観で半減した。効果があったため、続けて実施。合計約15分後、snappingの程度は主観で9割減となり、それに伴う痛みは10から0（NRS改変）と消失した。
　 次に、施術者②が、左母指のA1腱鞘領域に実施。約3分後、snappingは消失し、それに伴う痛みは10から0（NRS改変）と消失した。続けて同施術者が、左中指のA1腱鞘領域に同様に実施。約3分後、snappingは消失し、それに伴う痛みは10から0（NRS改変）と消失した。また、明日から普通に手が使えると喜んで頂けた。
【その他】本症例は、当院（しん整形外科）にて、緩消法認定技術者の①渡邉・②筆者の2名で順次施術を行った症例であり、施術者を変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は②が行った。