【患者】10代前半 女性
【主訴】コロナ後から味も匂いもわからない。
【既往歴】-
【現病歴】2週間前に新型コロナウイルス発症後から味覚・嗅覚共に感じなくなった。
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【現症】来院時、勲さきイカとホワイトチョコレートの味・匂い共になし。
【施術内容・結果】本症例は、新型コロナウイルス罹患後から味覚・嗅覚障害を発症し、前頚部の筋緊張による血行不良が味覚・嗅覚障害の要因と考えた。
初めに、両顎舌骨筋付近の筋緊張により舌部周辺の血行不良があると考え、触察により筋緊張を確認し緩消法を左右約1分ずつ施術し筋弛緩を確認した。結果、主観により勲さきイカの味覚を僅かに感じ、ホワイトチョコレートの甘味は変化無しとの報告を受けた。次に、外頚動脈周辺部の筋緊張が舌部と鼻周辺の血行不良の要因と考え、左右前頚部を触察し筋緊張を確認し緩消法を左右約2分ずつ施術し筋弛緩を確認した。結果、主観により勲さきイカの味覚が強くなりホワイトチョコレートの甘味も感じ、匂いも感じる事が出来るとの報告を受けた。新型コロナウイルス罹患前と比べて、主観により味覚・嗅覚共に約6割改善しているとの報告を受けた。
別症例の施術の希望により本症例の施術を終了した。後日、施術日の夕食が味わえて喜んでいたと保護者の方から報告を頂けた。
【その他】新型コロナウイルス罹患後の味覚・嗅覚障害であったが、前頚部の筋弛緩により血行不良を改善する事で一定の効果が確認できた一例だった。