【患者】30代後半 女性
【主訴】昨日雨で濡れた廊下で滑って転んで右のお尻を強く打ってから、右の太腿の前側が痛い。特に椅子に座る時に痛い。
【既往歴】-
【現病歴】昨日転倒し、右臀部を強打。以来右大腿部前面に痛みが発生。
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【現症】右大腿部前面に安静時痛有り。着座動作における身体重心下降期に痛みが増悪する。
【施術と結果】本症例は、転倒において強打した右臀部ではなく右大腿部前面に痛みが生じている事、触察により腫脹や熱感が感じられない事から、右臀部を強打した際の衝撃により生じた右大腿部前面の筋緊張が痛みの要因と考えた。
痛みを訴える部位が右大腿部前面全体と広範囲に及ぶことから、右大腿部前面全体の筋緊張の要因と考えられる右上前腸骨棘周辺を触察したところ筋緊張を確認した為、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右大腿部前面の安静時痛は10から0(NRS改変)と消失した。
着座動作における身体重心下降期に生じる右大腿部前面の痛みには変化が無かった為、更に右上前腸骨棘周辺を触察したところ、右上前腸骨棘から内側に約2cmの部位に筋緊張を確認した為、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、着座動作における身体重心下降期に生じる右大腿部前面の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。
更に、右大腿部前面の筋緊張の要因として考えられる第2腰椎棘突起から右外側へ約3cm周辺を触察したところ筋緊張を確認した為、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、着座動作における身体重心下降期に生じる右大腿部前面の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
しばらく続くだろうと思っていた痛みが消えたことで、とても喜んでいただけた。