【患者】50代前半 女性
【主訴】3日前に廃材をのこぎりで切る作業をした後、腰の左側に痛みが出た。
【既往歴】帝王切開術後
【現病歴】3日前に行ったのこぎりを使用した廃材の切断作業後、腰部左側に痛みが発生。以来痛みが続いており、胸腰部前屈動作に制限を感じる。
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【現症】腰部左側に安静時痛有り。胸腰部前屈可動域(以下、ROM)約20°で痛みが増悪する。
【施術と結果】本症例は、胸腰部前屈姿勢の維持後に痛みが発生しており、触察により腫脹や熱感が感じられない事から、腰部左側周辺の筋緊張が痛みの要因と考えた。
先ず、安静時に最も痛みを感じる部位を指1本で示してもらったところ、第3腰椎棘突起から左外側に約5cm周辺を示した為、緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、同部位の押圧深は約0.5cmから約1.5cmと大きくなったが、腰部左側の安静時痛に変化は無かった。
筋弛緩の割合に対して変化が見られなかった事と、もっと奥が痛いという患者の訴えから、左大腰筋周辺の筋緊張が要因と考え、左腸骨内側周辺を触察したところ筋緊張を確認した為、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、腰部左側の安静時痛は10から0(NRS改変)と消失し、胸腰部前屈動作での痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、胸腰部前屈動作での痛みは10から0(NRS改変)と消失し、胸腰部前屈動作の日常生活上のROM制限は確認できなくなった。
自分で緩消法をしてもなかなか消えなかった痛みが消えてすごい、と喜んでいただけた。