2年ぶりに再開したゴルフ練習で発症した手指弾発症状の改善例

【現症】右手指の掌握運動を２～３回繰り返すと右環指中手指節関節(以下、MP関節)屈曲約９０°、近位指節間関節(以下、PIP関節)屈曲約９０°でロッキングが起こり、自動では伸展不可、他動で伸展させる際に痛みと共に弾発症状が発現する。
【施術と結果】本症例は右環指の弾発症状を訴えているが、ゴルフ練習を過度に行った事で右前腕屈筋群が緊張し手指への血行不良が続き、徐々に右環指の屈筋腱が肥厚してきたことが要因と推察した。
　触察にて右環指MP関節周辺の屈筋腱の肥厚を確認し緩消法にて約２分弛緩した結果、掌握運動４～５回まではロッキングは起こらず、他動伸展時の痛みは１０から５（NRS改変）となった。同部位には肥厚が残存している為さらに約５分弛緩した結果、掌握運動１０回まではロッキングは起こらず、自動伸展可となり伸展時の痛みは１０から３（NRS改変）となった。さらに同部位に約５分弛緩した結果、掌握運動でのロッキングは起こらなくなった。
　次に右前腕屈筋群を触察したところ肘関節尺側から遠位約１０㎝までの範囲に筋緊張を確認し緩消法にて約１０分施術し筋弛緩を確認して本日の施術を終了した。
　「もうゴルフは出来ないとあきらめていたけど、また再開できる」とお喜びの報告を受けた。