【患者】20代後半、女性
【既往歴】―
【主訴】半年以上前からわきの下がしびれることがある。
【現病歴】半年以上前から誘因なく腋窩のしびれが発生することがある。しびれが発生して2日程度経過すると軽減するのだが、今回は約1週間しびれが消えない。
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【現症】左腋窩から左肩甲骨内側縁までの範囲にしびれを感じる。特に左腋窩のしびれが強い。
【施術と結果】本症例は、左腋窩から左肩甲骨内側縁までの範囲にしびれを訴えることから、左腋窩から左肩甲骨内側縁周辺の筋緊張による血行不良がしびれの要因であると考えた。さらに、腰部側面の筋緊張が左腋窩から左肩甲骨内側縁周辺の筋緊張を誘発すると考えた。
特にしびれが強い左腋窩を触察したところ、大円筋停止部である上腕骨小結節稜周辺に筋緊張が確認できた。緩消法にて約2分弛緩したところ、左腋窩のしびれが主観で5割減となった。上腕骨小結節稜周辺の筋は比較的弛緩し、左肩甲骨内側縁周辺のしびれの方が強く感じられるようになったことから、左肩甲骨内側縁周辺を触察し、筋緊張を確認。緩消法にて約2分弛緩したところ、左肩甲骨内側縁周辺のしびれは主観で8割減となった。
次に、腰部側面の筋緊張が左腋窩から左肩甲骨内側縁周辺の筋緊張を誘発すると考えられる腰部側面を触察したところ、押圧深は約2cmであった。腰部側面の筋緊張を緩消法にて約5分弛緩したところ、押圧深は約3cmとなり、左腋窩から左肩甲骨内側縁までのしびれは主観して消失したと報告を受けた。
ご本人の都合により短時間の施術となったが、「不快な症状がこんなに早く改善してとてもうれしい」と喜んでいただいた。