【患者】50代前半 女性
【主訴】右肩が痛く重怠さが常にある。
【既往歴】バセドウ病術後(2010年)
【現病歴】約3年前に右肩石灰性腱炎と診断。リハビリ加療により可動域制限はなくなったが痛みが残存している。
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【現症】動作時痛は確認できない。触診にて右肩関節周辺部に筋緊張を確認。
【検査所見】頚椎からの神経学的異常なし。
【施術内容・結果】本症例は、右肩関節に痛みと重怠さを訴えており、要因として右肩関節周辺部の筋緊張と考えた。初めに、疼痛部位を確認したところ、右上腕骨小結節付近に痛みを訴えているため、触察により筋緊張を確認し、施術者①が緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した。結果、右肩関節の痛みが10から5(NRS改変)と小さくなった。
再度、疼痛部位を確認したところ、右肩甲骨肩峰付近に痛みを訴えた。右上腕骨小結節付近の筋が弛緩した事により、右肩甲骨肩峰付近の筋緊張が顕著になり疼痛部位が移行したと考えた。触察により、右肩甲骨肩峰付近の筋緊張を確認し、施術者②が緩消法を約1分施術した。結果、右肩関節の痛みが10から2(NRS改変)と小さくなり、主観により右肩関節背面が軽くなったとの報告を受けた。
右側腹部の筋緊張が肋骨を下方へ牽引する事で右肩関節周辺部の筋緊張を誘発していると考え、右側腹部を触察したところ、第10肋骨付近の筋緊張を確認し、施術者③が緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した。結果、右肩関節の痛みが10から0(NRS改変)と消失した。
右肩関節周辺部の筋緊張は腰部の筋緊張が原因と考え、また再発防止を目的として、施術者④が腰部側面に緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した。結果、右肩関節周辺部の痛みと重怠さがなくなり喜んで頂けた。
【その他】本症例は、しん整形外科にて、緩消法認定技術者の①渡邉・②筆者(小林)・③秦・④清水の4名で順次施術を行った症例であり、部位ごとに施術者が変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は施術者③が行った。