【患者】
70代前半、女性
【既往歴】高血圧症、大腿部痛、膝痛
【主訴】右肩が痛くて動かせない、服を着るときや脱ぐ時も痛い、特に腕を後に引くと痛い。
【現病歴】2週間前に自転車で転倒、その後に右肩関節周辺と右胸に疼痛が発症する。
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【現症】右肩関節可動域(以下、ROM)は自動で前方挙上約90°、外転約90°、結帯動作時の母指先端の位置(以下、結帯動作)仙骨高位で三角筋前部線維に痛みのため制限あり。安静時痛は無し。
【施術と結果】本症例は2週間前に自転車で転倒したことによる急性外傷と考えられる。転倒時に右肩や右胸を強打したことにより疼痛が発症したと考えた。
右肩周辺や右胸周辺を触察したところ、筋断裂様と思われるものが広範囲に確認できたので、その部位は触らずに、疼痛がある箇所の真下をおりた腹部や腰部前側の筋緊張も要因と考えた。
腰部右側第10番肋骨前側の真下あたりを2分緩消法にて弛緩。結果、結帯動作時の三角筋前部線維痛みが10から7(NRS改変)と小さくなった。結帯動作は仙骨高位から第4腰椎高位になった。さらに20分弛緩していくと結帯動作時の三角筋前部線維痛みが10から3(NRS改変)と小さくなった。結帯動作は仙骨高位から第2腰椎高位になった。右肩関節可動域(以下、ROM)は自動で前方挙上約170°、外転約100°となった。
痛みは筋断裂した痛みも含まれる様なので、筋が完全に修復するのに2ヶ月間はかかる、自然治癒させるしかないことをお伝えして終了。引き続き次回も施術していく予定である。