【患者】50代前半 女性
【主訴】常に首の後ろのこの部分が痛い。時々、腰痛もある。
【既往歴】腰痛
【現病歴】約1年前から頚部背側の1箇所に常に疼痛が発症。
頚部関節可動域(以下、ROM)制限を伴う。
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【現症】頚部背側に安静時痛有り。頚部関節可動域(以下、ROM)は自動で屈曲約10°の制限を伴う。
【施術と結果】本症例は、頚部背側の安静時痛と頚部屈曲時にROM自動屈曲約10°の制限を確認できることから、頚部背側の筋緊張または筋硬結が要因と考えた。先ず頚部背側で強く疼痛を訴える部位を触察したところ、第1頚椎(以下、C1)棘突起から上部約1cmの部位に筋硬結様を確認した為、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した。結果、頚部背側の安静時痛は10から7(NRS改変)と小さくなり、頚部ROMは自動屈曲約30°と大きくなった。
さらに、頚部背側の疼痛部位は脊柱起立筋で腰部まで繋がっていることから、腰部の脊柱起立筋の緊張が頚部周辺の痛みの要因と考え触察したところ、第1、2腰椎高位の背側で頚部背側の疼痛部位の直下に癒着様を確認した。筋緊張部位に5分施術した結果、頚部ROMは自動屈曲約50°と大きくなった。頚部背側の安静時痛は10から4(NRS改変)と小さくなった。腰部の施術でも変化があったため引き続き腰部を15分施術した結果、頚部背側ROMは自動屈曲約70°と大きくなった。頚部背側の疼痛は10から2(NRS改変)と小さくなった。再度、頚部背側の筋硬結を緩めて行くと疼痛は10から0(NRS改変)と消失した。喜んで頂いて、また連絡して予約を取りますと帰られた。