２年前に手根管症候群と診断された左手関節の痛みが１回の施術で改善した例

【現症】左手関節背屈、左前腕回内を同時に行う際に左尺骨茎状突起から約5ｃｍ近位前腕背側までに痛みがある。
【施術と結果】本症例は左手関節の背屈、左前腕回内時の筋運動時に痛みを訴えているが、明らかな外傷は認められないため痛みの要因を筋緊張による血行不良と考え触察したところ、左尺骨茎状突起から約5ｃｍ近位前腕背側に強い筋緊張を確認し、同部位周辺に緩消法を約１分行い筋弛緩を確認した。
　その結果、左手関節背屈、左前腕回内時の痛みは１０から５(NRS改変)と小さくなった。痛みが変化したため引き続き、同部位に緩消法を約３分行い更に筋弛緩を確認した結果、左手関節背屈、左前腕回内時の痛みは１０から１(NRS改変)と小さくなった。
　次に左前腕部の筋緊張の要因を左鎖骨下動脈の圧迫による左前腕部への血行不良と考え、左鎖骨上窩周辺を触察したところ左鎖骨下動脈と思われる拍動部位に筋緊張を確認し、約３０秒筋弛緩した結果、左手関節背屈、左前腕回内時の痛みは１０から０(NRS改変)と消失した。
　約１年も続いた痛みが１回の施術で改善したことに大変驚いている様子で笑顔で帰宅された。