2週間前から発生した座れるが立っていられない腰痛の改善例

【現症】疼痛箇所に腫脹や熱感、内出血は確認できない。疼痛箇所の押圧による圧痛はない。腰部全体に筋緊張が確認できる。安静時痛はなく、運動痛のみである。麻痺もない。立ち上がり動作、胸腰部伸展で右坐骨結節付近に痛みと痺れが発現する。立位での姿勢維持で痛みが発現するが、胸腰部を屈曲する事により痛みが緩和するために立位を維持できる。よって歩行の際は胸腰部を約45度屈曲したままでないと痛くて歩行が困難である。
【施術と結果】本症例は脊柱管狭窄症と診断されたが、麻痺のような症状は見られないため、腰部の筋緊張が痛みの要因であると考えた。腰部押圧深は約2cm。痛みを訴える部位は右側の坐骨結節付近から右大腿後部である。
　胸腰部伸展時に痛みがあり屈曲状態では痛みが出ないので、座位で施術をすることにした。臀部の痛みは押圧により圧痛がない場合は第4腰椎横突起付近の硬結が痛みの要因である可能性が高く、そこまで弛緩させるのには時間がかかることを先に伝える。
　第4腰椎横突起付近の硬結を弛緩させるためには先ず第3腰椎高位で腰部側面から正中方向に向けて緩消法で弛緩させていくのが1番効率が良いと考え施術を開始した。約30分かけて施術し筋弛緩を確認した結果、痛みは10から7(NRS改変)になった。
　立位での姿勢保持が楽になったと患者の主観で感じた。