２か月前に受傷し改善が見られなかった頚椎捻挫の改善例

【現症】頚部中央から右側へ１横指、第５頚椎高位の直径約１ｃｍの範囲に圧痛あり、頚部前屈時約３０°で痛みが出現する。可動域制限は確認できない。
【施術と結果】本症例は、受傷より約２ヵ月経過している事、整形外科での診断も１週間の加療との見立てから、治癒の遅さに腰部の筋緊張との関連も疑ったが、受傷部の筋緊張への施術をする事とした。
　触察にて痛みを訴える個所の筋緊張を確認した為、筋緊張箇所に直接施術し、約３０秒で筋弛緩を確認し、圧痛（約５００ｇ）は１０から０（ＮＲＳ改変）と小さくなり、前屈時約３０°での痛みは１０から０（ＮＲＳ改変）と小さくなった。
　次に触察にて治癒の遅さに影響したと考えた腰部の筋緊張を確認すると、頚部の痛みを訴えていた個所から直下とみられる第４腰椎高位の右脊柱起立筋の筋緊張が顕著であった事から、腰部側面の筋緊張から弛緩する事とした。施術開始前の押圧深は約２．５ｃｍあり、腰部側面に緩消法を約１５分施術した結果、押圧深は約４ｃｍとなり、歩行時に主観により「身体は全体的に軽くなった」と報告を受けた。
　また頚部の痛みに関しては、「動画で見ていた緩消法を受け、施術の内容を実感した。ほかにも健康不安もある為、技術を身につけていきたい。」と前向きな報告を受けた。
　頚部と腰部合計約４５分の施術時間で、押圧深は終了時には約４．５ｃｍとなった。