【患者】20代後半 女性
【主訴】事務仕事を始めた6年くらい前から肩凝りする様になり、時々片頭痛が起こるので、頭痛が起こりにくい身体にしたい。
【既往歴】アトピー性皮膚炎
【現病歴】社会人になった23歳から事務仕事で長時間デスクワークをする様になり、肩凝りや1週間に1度程度の片頭痛が発生する様になった。それ以来、肩凝りは絶えずあり、片頭痛が発生した際は鎮痛薬を服用する。今まで他医療機関で定期的に施術を受けていたが、ネットで緩消法を知り完治を希望し、当院に来院された。
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【現症】来院当日は片頭痛の症状は確認出来ず、左右肩甲骨上角周辺の肩凝りを訴え、右肩甲骨上角周辺の肩凝りが優位であった。
【施術と結果】本症例に於けるご本人の希望は、肩凝り及び片頭痛の完治にあるが、来院当日の片頭痛の症状が確認出来なかった為、先ずは
肩凝りの改善に取り組み、その後肩凝り及び片頭痛の要因に対する根本的な施術を行う方針を立てた。
肩凝りの要因は発生の経緯等により、肩凝りを訴える左右肩甲骨上角周辺の筋緊張による血行不良が要因であろうと考えた。ご本人から一番凝りを感じる箇所を確認し、指一本での指示を受け、触察により筋緊張を確認した。同箇所に緩消法を約20秒行い、筋弛緩を確認した。その結果、指示を受けた右肩甲骨上角周辺の指一本分の約1㎠の凝り感は主観で消失した。同様に凝りを感じるその周辺計3箇所の指示を受け、それぞれ触察により筋緊張を確認し、緩消法を約20秒ずつ、約1分行い筋弛緩を確認した。その結果、右肩甲骨上角周辺の凝り感は主観で消失した。次に、左肩甲骨上角周辺の凝りも訴えられている為、同様の手順で左肩甲骨上角周辺の筋緊張を触察により確認し、約40秒緩消法を行い筋弛緩を確認した。その結果、左肩甲骨上角周辺の凝り感は主観で消失した。
最後に、ご本人の希望は肩凝り及び片頭痛の完治を望んでいる為、肩凝り及び片頭痛の根本的な要因は、腰部の筋緊張による胸郭の引き下げを防御する為の僧帽筋周辺の筋緊張と、頚部前面の筋緊張による頚動脈周辺の圧迫による頭部への血行不良と考え、腰部の筋弛緩を行う事にした。触察により腰部の筋緊張を確認し、第2〜第3腰椎高位の腰部側面から正中に向かって緩消法を約25分行い、押圧深は約2cmから約5cmとなった。片頭痛は当日確認出来なかった為、結果は不明であるが、肩凝りに関してはご本人の主観で更に肩が軽く感じられると笑顔で報告を受けた。