【患者】50代前半 女性
【主訴】左肩を動かすと肩甲骨の辺りが痛い
【既往歴】−
【現病歴】二日前に法事で約3時間椅子座位を継続し、その翌朝から左肩運動痛を発症した。
続きを読む
【現症】左肩自動関節可動域(以下、ROM)屈曲約120°で左肩甲骨下角周辺に運動痛が確認された。
【施術と結果】本症例は、約3時間椅子座位を継続後に左肩甲骨下角周辺の痛みを訴えており、左肩甲骨下角周辺の筋緊張が要因と考えその周辺を触察したところ、筋緊張が確認された。
はじめに痛みを訴えている左肩甲骨下角から約1cm下方の脊柱起立筋周辺に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した。結果左肩ROM屈曲約120°における運動痛は10から0(NRS改変)となり消失し、左肩ROM屈曲約140°で運動痛を訴えた。引き続き同部位に緩消法を約3分施術し筋弛緩を確認した。
結果左肩ROM屈曲約140°における運動痛は10から7(NRS改変)となった。想像より施術効果が現れなかったことから、左肩甲骨下角周辺の筋緊張は腰部の筋緊張が要因と考え腰部を触察したところ、腰部正中から両側面にかけての広範囲に筋緊張が確認された。最も強い筋緊張が触察された第2腰椎高位の腰部両側面に、緩消法を約8分施術し筋弛緩を確認した。結果押圧深約1.0cmから約1.5cmとなり左肩ROM屈曲約160°に改善し、このROMにおける運動痛は10から0(NRS改変)となり消失した。
これで洗濯物が干せると喜ばれていた。