２年前の乳がん手術後から残存する左胸部の引張感を伴う痛み改善例

【現症】安静時に乳がん手術跡の中心部へ全体が寄せられるように引張感があり、全体的に痛みを感じるが術跡中心部付近に特に強く痛みを感じるとの事。
【施術と結果】本症例は、左胸部から左腋窩にかけての手術痕であると報告を受けた部位全体的に感じる引張感との事から、手術痕全体に筋緊張が強い事から起こるものと考えた。
　触察にて健側と比較して、左肩関節屈曲・外転時の大胸筋と考えられる部位の動きの鈍さを確認する事と同時に術痕部位の中で特に引張感と痛みを強く感じる個所を指示してもらい施術実施個所とし、緩消法を約３０秒実施し筋弛緩を確認、引張感は２割減少したと報告を受け、また痛みは１０から８（ＮＲＳ改変）と小さくなった。
　主訴に変化が出た事から、施術を継続する事とし、施術範囲を左右に３横指ずつ広げ施術、筋弛緩の確認をしつつ約２分施術した結果、引張感は５割減少したと報告を受け、痛みは１０から７（ＮＲＳ改変）と小さくなった。緩消法を短時間体験希望の為、ここで施術は終了した。
　筋弛緩で引張感と痛みの改善が望めそうであること、また改善状態を維持する為には腰部の緊張も弛緩する必要と考えられることをお伝えした。
　翌日には、『引張感は施術前と同様に感じるとの事だったが、緩消法で改善できそうなのがわかって良かった』と報告を受けた。