【患者】50代前半男性
【主訴】手を上に挙げれるけど、左肩が痛い。
【既往歴】ー
【現病歴】約1ヶ月前より左肩関節周辺部に違和感を感じていたが、そのまま放置していた。約2週間前からは、手を上に挙げると左肩に痛みがある為、来院された。
続きを読む
【現症】左肩外転運動時、上腕部外側周辺部に疼痛が発生する。その後、完全に挙げてしまうとその痛みは減少する。
【施術と結果】本症例は怪我や捻挫ではなく、何の誘因もなくもなく発生した肩関節周辺部の痛みである。目視にて左肩周辺部に腫脹や熱感を確認できなかった為、左肩関節周辺部の筋緊張が要因の1つと考えた。そしてその筋緊張が発生する原因は腰部筋の緊張であると考えた。
まず、左肩関節自動関節可動域(以下、ROM)外転約60° から約120°の範囲にて疼痛が発生する。約120°を超えると疼痛は減少する。左腋窩前方の大胸筋と思われる周辺部と後方の広背筋と思われる周辺部に緩消法を共に約30秒づつ行い筋弛緩を確認した。左肩関節外転時の痛みが10から2(NRS改変)に小さくなり左肩関節ROM外転約170°までの痛みも小さくなった。
次に腰部側部に対して緩消法を約3分行い筋弛緩を確認した。痛みが10から0(NRS改変)に小さくなりROM左肩関節外転約170°までの痛みも消失した。
痛み出してから、さらに悪化した症状が短時間で解消したことに驚かれました。そして腰の筋肉を軟らかくする大切さをお伝えし、その日の施術を終了した。