4ヶ月前に発生した外転動作による右肩関節痛の改善例

【患者】50代前半 女性
【主訴】右肩が痛くて右腕が上がらないし、包丁で物を切る時に右肩が痛い。
【既往歴】ー
【現病歴】約4ヶ月前から誘因なく右肩関節に痛みが発生。約1ヶ月前からは、仕事の包丁で物を切り刻む作業中に右肩関節に痛みあり。
【現症】右肩関節可動域(以下、ROM)は自動で外転約120°で三角筋周辺部に痛みあり。右肩関節屈曲動作に制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は右肩関節外転時に右三角筋周辺部に痛みを訴えており、痛みの要因は右肩関節外転時の右肩関節周辺部の筋緊張と考え、触察にて右大円筋周辺部に筋緊張を確認し、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。結果、右三角筋周辺部の痛みが10から7(NRS改変)と小さくなり、右肩ROMは自動で外転約140°と大きくなった。
 右三角筋周辺部の痛みと右肩ROM制限の改善があった為、引き続き同部位の筋弛緩を確認しながら緩消法を約2分行った結果、右三角筋周辺部の痛みが10から6(NRS改変)と小さくなり、右肩ROMは自動で外転約150°と大きくなった。
 右大円筋周辺部の筋緊張は弛緩したもののまだ症状が残存している為、右三角筋周辺部の痛みの要因として、仕事の包丁で物を切り刻む作業中に右肩関節に痛みがある事から、右肘を後方へ引き上げる動作が多く、右大胸筋周辺部の筋緊張と考え、触察にて筋緊張を確認し、緩消法を約3分行い、筋弛緩を確認した。
 結果、右肩ROMは自動で外転動作に制限が確認出来なくなり、右三角筋周辺部の痛みが10から0(NRS改変)と消失した。右肩関節の外転動作や包丁で物を切り刻む動作を行い、痛みが消失した事を確認しながら喜びの報告を受けた。

By jhocr